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新制度の試験
●試験が1回2段階制に変更●
不動産鑑定士の試験には2006年度より新制度が導入されました。従来の方式では、第1次試験から第3次試験まで実施され、第1次試験では一般的学力を判定し、第2次試験では択一式・論文式の問題を課し、第3次試験では、高度の専門的応用能力の判定がおこなわれていました。
しかし、新制度によって試験の形式は一変しました。まずは第1次試験と第3次試験が廃止されました。そして第2次試験の択一式・論文式試験が、短答式試験と論文式試験2つに分かれ、その一回の試験で合否が判定されるようになりました。新制度では、短答式試験の合格者のみ論文式試験を受験することができます。なお、旧試験の第2次試験の合格者は、新試験の合格者とみなされます。したがって、実務修習を受けるだけで、不動産鑑定士の資格を取得することができます。
●受験資格の撤廃●
従来の試験は第3次まであったため、受験資格や免除制度も各試験によって異なり複雑でした。例えば、第2次試験の受験者には、大学の一般教養レベルの修了が必要とされており、一般的な学力を判断する第1次試験は、十分な教養を備えていると考えられる大卒者や司法試験・公認会計士試験の一次試験合格者は免除されていました。
新制度の試験では、第1次試験は廃止されたため、受験資格そのものがなくなり、誰でも受験することが可能となりました。
また、これまでは第2次試験に合格すると2年以上の実務経験を経て不動産鑑定士補となる資格を取得できました。しかし、新制度では不動産鑑定士補という資格自体が撤廃されました。試験合格後に、実務修習において不動産鑑定士となるのに必要な専門知識や技能を修得し、その修了について国土交通大臣の確認を受けることで、不動産鑑定士として登録されます。
●取得期間の大幅な短縮●
新制度の試験では、従来の試験にはなかった短答式試験が導入されましたが、この試験に合格すれば、たとえ次の論文式試験で不合格になったとしても、合格発表日から2年以内であれば、短答式試験が免除されます。
また、これまでの制度では第1次から第3次までの試験を受け、その間に実務期間などもあって、不動産鑑定士の資格を取得するまで最短でも4年はかかるという、長い道のりでした。一方で、新制度では、1回2段階制の試験とその後の実務修習期間を含めて、2年に短縮されました。このような受験資格の撤廃と取得期間の短縮により、これまでの試験制度に比べて、受験しやすくなりました。しかし受けやすくなったことが、合格しやすくなることに繋がるとは一概にはいえません。受験資格の緩和は受験者数の増加を招き、より競争が激しくなることが予想されます。